生き方

ハンターハンターネテロ会長について。最強の念能力者から学べること。

ハンターハンターで最も強いキャラクターと言えば、恐らくはメルエムだと思います。

しかしながら、そのメルエムとそれなりに渡り合うことが出来たネテロ会長も人類の中で言えば、最強なのではないかと言えます。

ネテロ会長の固有念能力、百式観音はスピード、パワー、精度どれをとっても最高クラス。特筆すべきはその初動の速さであり、祈りの所作を起点として打ち出されるこの技は、一見無駄に思われる祈りがとてつもない速度で行われ、高速で技を打ち出すことを可能にしています。

技のバリエーション自体、実はそれほど多くないのですが、あらかじめ決められた型を様々な順番で打ち出すことで何万通りの攻撃パターンを生み出しています。

圧倒的な学習能力を誇るメルエムでさえ、看過するのには時間がかかったほどであり、戦術面でも相当に練られた技であることが伺えます。

まあ、戦闘員としての実力は間違いなく折り紙付きなわけですが、それ以上にこのネテロ会長。

キャラクターとして魅力的だと感じました。

今回はこのネテロ会長の紹介をします。そして、最強の念能力者から学べることは何なのか。個人的な主観を通して思考を掘り下げていきたいと思います。

ネテロとは?

ハンター協会の会長です。

見た目は年を取った老人です。

精神的に非常に完成された人物であると言われています。心の落ち着き具合はまさに植物の域とのこと。ただ。同時に戦闘狂な一面もあり、心のどこかで自分よりはるかに強い怪物と戦うことを日々待ち望んでいたと描かれています。

作中には、

ハンターたるもの一流であればあるほどに、心のどこかで強者と戦うことを望んでいるものだ

ということが言及されています。そう考えればネテロはまさにプロハンターを体現しているキャラクターであると言えるでしょう。

自分に厳しく、他人にも厳しいことが伺えます。

ネテロ会長を語るには、やはり修行のエピソードが欠かせないと思います。後述するのですが、とてつもない修行の末に限界を超えて今の領域に立っているのが、ネテロ会長です。

常に自分に厳しく追い込んできた結果、ある時を境に開眼する。その結果として、音を置き去りにします。

こんな感じで、非常にストイックな一面を持ち己の肉体と心を痛めつけてきたわけですが、それと同じように他人に厳しいノルマを課すのだと言います。

ネテロ会長が1か月でやれと言ったノルマは実際には1年かかることもある

と言われているぐらいで、底意地の悪いジジイであると作中では言及されています。

とはいっても、葬式には多くの人が押しかけていることからも、その人徳は非常に優れていたことが分かります。

ネテロ会長の系統と強さの秘密。

ネテロを紹介するのならば、ここも説明しなければなりません。

それは、系統と強さの秘密についてですね。

ネテロ会長ですが、公式発表の系統は強化系とされています。

ただ、作中を見ているとどう考えても、百式観音は具現化系ですし、零の手は放出系の能力です。それに、百式観音をあれだけ精密にコントロールしているところを見ても、操作系の能力を使っていることは間違いありません。

本来、強化系の能力者ならば、放出系は使えるにしても具現化と操作は扱えず、仮に極めようと思えばメモリ不足になるはずです。

これはどういったことなのか。恐らくは制約と誓約の影響なのではないかと、と僕は思っています。

念は特定のルールを課し、それを心に誓うことで本来持っている力を何倍にも引き上げることが出来ます。

これを活用すれば遥か格上を倒したり、使いどころによって非常に大きな力を発揮したりすることが可能となります。

しかし、リターンは大きければ大きいほどがリスク大きくなる。場合によっては使っている人間が命を落とすこともありうる諸刃の剣です。

これをネテロも使っているのではないか。と推察できます。

かけている制約でそれらしきものは次の2つです。

  • 感謝の正拳突き1万回を行う
  • 攻撃時の祈りの所作

感謝の正拳突き1万回

46歳になったネテロは己の限界を感じ、悩みに悩み抜いた、その先に至った極地は、武道に対する感謝。

感謝を身をもって体現するために、大自然の中で1日に感謝の正拳突き1万回することを心に決める。

最初のうちは一連の動作に5~6秒かかっていたものの、日が立つごとにその速度は格段に伸びていき、気がついたころには1万回に対し、1時間を切るようになっていた。当然1日の時間が余るわけだが、その余った時間は祈る時間に捧げたと言う。

そして50になったときに、眠っていた才能が開花。その正拳は音を置き去りにするほど。

ーーーー

これも一つの制約として機能しているのかなと、個人的に考えます。普通の人間では到底敢行できるものではない、繰り返しの日常。

その中でただ一つの所作のみを極め続けたわけです。人生の時間をなげうって行う修行であり、ある意味ではとてつもないリスクを背負っているとも考えられます。

祈りの所作

上に描いたことに加えて、これも一つの制約だと考えられます。

祈る、という戦いにおいて致命的ともいえる無駄な動きが、恐らくはネテロの繰り出す技の威力を格段に高めているのではないでしょうか。

戦いの中で祈るには極限の集中力を要します。そしてシンプルに手を合わせるのにも時間がかかります。これを普通の使い手がやれば、とんでもない欠陥技になるはずです。そう考えると、相当なリスクを背負っています。

しかし、ネテロはその一連の所作でさえ極限まで無駄をなくすことで、デメリットをデメリットで無くし。一つの技として成立させている。

だからこそ、ネテロは実質制約なしに、あれほどのパフォーマンスを発揮しているのではないかと考えます。

答えは富樫先生の中に。

まあ、これを言えば元も子もないのですが、答えは富樫先生しか分からないことです。ですから推察の域を出ません。

ただ、ここまで深く考察を伸ばすことが出来るのもこのハンターハンターという作品の奥の深さを物語っているのではないかと思いますね。

ネテロ会長の印象的な名シーンとそこから学べること。

ということで、ここからは作中であった名シーンを振り返りたいと思います。

最強の念能力者がどういった戦いを僕たちに見せてくれたのか、そして漫画という空想の世界から現実に置き換えて学べることは何があるのか。僕が肌で感じたことを書いていこうと思います。

感謝の正拳突き1万回。修行の日々

ネテロ会長と言えば、これだと思います。

日々を感謝に捧げた結果として、とてつもない実力を身に着け。武の境地に至ったところを見ると、それが架空に作られた人物であっても尊敬の念を抱いてしまいます。

個人的にこれは富樫先生の人生経験も多少は反映しているシーンなのかなと感じました。

漫画も言ってみれば、愚直な作業の繰り返しだと思います。絵を書くにしても、話を作るにしても、椅子に座り続けるにしても、それを当たり前にこなすことがすごく難しいのです。(それは富樫先生自身、一番わかっていることだと思います。)

ただ、達人と呼ばれる人間はそのめんどくさいことを日常にし、日々自分に課しているわけです。そしてそこに、半人前と一人前の大きな差が生まれるのではないかと。

富樫先生はネテロという戦いを極めたキャラクターにそう言った生き方をさせることで、愚直に続けることの偉大さと脅威性を読者に伝えたかったのではないかと、僕は思っています。

才能がない人間でも続けていれば、何かしらに目覚める。

己の限界を感じたネテロ会長は、しゃにむに一つのことを繰り返した結果、才能を一つ掘り下げることに成功しました。

これは現実においても、十分にあり得る話ではないかと思っています。勿論、ネテロみたく世界最強になることは難しいかもしれませんが、何かしらの分野で一流になる上で、一つのことをがむしゃらに続けることは必須だと思っています。

くだらない話をすれば、僕は工場に通いながら全てのことをなげうって副業をした結果、現在は月に150万円稼げるようになりました。

達人の域に到達したネテロとあぶく銭を稼ぐ僕を比較するのはおこがましいのですが、物事の熟練度というものには限界がないのだと思っています。

極めたと思っても、そこは狭い世界で一番になったにすぎず、新しい世界に飛び込めばまだまだ上はいる。そこに対して、挫折するのではなく挑んでいく気持ちがあれば、人は強くなれるし、相応の実力は身に付くのではないかと。

努力できるのも、才能というが。

努力できるのも才能。

どんな分野でも一流と呼ばれる域に入るとなれば、そう言った言葉を聴かされます。しかし、僕としてはもう少し掘り下げた言い方が出来るのではないかと感じます。それは

努力を努力と思わないことが才能

ではないかと。

ネテロ会長も、己の感謝の日々をもはや当たり前の物として受け入れていました。そして現実にいるスーパースターや偉人たちも少なからずそういった気持ちをもって、目の前の分野を掘り下げ。さらには限界まで本質を煮詰めようとしているのではないかと思います。

そこに苦しいとか、楽しいとか、そう言った感情はなく、ただの習慣として日常の中に紛れ込んでいるのです。

ネテロ会長の生き様にはそう言った、強い人間のやり方が体現されているのではないかと感じます。

あいつ、わしより強くね?

これは巣を守るべくして円を張り巡らせていたピトーを直に見て言ったセリフ。

「本当に強い人は相手の実力の目利きも出来る」

これは現実世界を渡り歩いていく上でもすごく大事なやり取りかと思います。

というのも、どんな人でも実力を身に着けるとえてして調子に乗るからです。

車なんかでも、ある程度運転すればスピードを出し事故を起こしやすくなりますし、仕事でも同じようなことが言えます。スポーツの世界でも自分のことを強いと思っていたら、さらに強い奴に出くわしてボコられます。

やはり、どれだけ強くなっても油断は禁物です。

人類最強の能力者にこのセリフを言わせたことに、感服。

このセリフを達人中の達人であるネテロに言わせたことに、僕はすごいなあと思わされました。

自身の実力をここまで極めたからこそ、相手の実力を正確に見切り、その中で自分との力量差を導き出せる。そして冷静に作戦を練ることが出来る。

敵を知り己を知れば百戦危うからず

これを体現しているような格好となっていますね。

自分の実力を正確に判断することは、すごく難しいことです。

とまあ、これ自体は多くの人が分かっていることだと思いますが、自分の実力を把握することってすごく難しいことだと思います。

大体の人は、正確な自分の立ち位置を判断できずに、足踏みをしたり、無謀な挑戦をするものだからです。作中でゴンやキルアが痛い目に遭ったようにです。

ただ自分を上に見積もるのも、下に見積もるのも戦いにおいてそれがいかに致命傷であるのかを見てみれば、やはり自分の力量をしっかりと知っておくことが大事なことが分かります。

自信と過信の違いをわきまえることは仕事、スポーツ、勉強。それらすべての物事で結果を出すうえですごく大事なことですね。

ネテロVS王

作中でも屈指の名シーンではないでしょうか。

最強の生物である王と、最強の念能力者であるネテロ。互いの主張をかけての一騎打ちは多くの人を夢中にさせたことだと思います。

頑強な体を持つ王に対して、圧倒的な初動の速さを持つネテロ。攻撃を何発当たっても問題ない王と、一発でも当たれば詰みのネテロ。生まれながらにしてすべてを持っていた王と人生経験の中で強さを手に入れたネテロ。

対照的な両者の戦いはまさに頂上決戦といっても間違いありません。

総合力と一芸の戦いだと思います。

知、武、耐久、スピード。すべてを兼ね添えた王とそれらすべては劣っている物の一つの分野で勝っているネテロの戦いは総合力と一芸の戦いですね。

まあ、すごく壮大な話なのですが、これもまた現実に置き換えて考えることが出来ると感じます。

というのは、リアルの世界でも総合力が優れている人よりも、何か一つを極めた人間の方がいい結果を残したりすることが珍しくないからですね。

こんな表を作ってみました。

自分
才能 200 1000
知略 300 1000
体力 500 1000
特殊技術 2000 1000

自分の総合点は3000に対し、相手の総合点は4000あります。どちらが優秀なのかと言えばたぶん敵の方になるのです。

しかしながら、部分部分で見てみるとまた話が変わってくると思います。具体的に言えば、こと特殊技能に限って言えば、自分が1000、相手に上回っています。

一見するとこの部分しか勝っていないわけですが、現実的な話をすれば、この一部分さえ勝っていれば戦いに勝てるチャンスは割とめぐって来るわけであり、まさに作中のネテロVS王のようにある程度なら互角以上に渡り合えることだって普通にあります。むしろ圧倒できることもあります。

実際に僕自身もそう言った体験があるので、確信をもって言えることですね。

最終的に王に負けてしまったわけですが、この戦いでは「格下の戦い方」をなんとなく教えてもらったような気がしますね。

強い相手と勝負するなら、ある程度捨てよう。

全部勝つことは多分無理です。時間とか才能とか、労力とかいろいろな問題にぶつかるはずです。だからこそ、このネテロのように自分が勝てる場所を見つけて、その土俵でどうやって勝ちを拾えるのかを、自分で考察することが社会を渡り歩いていく上で大事なことではないかと思います。

ネテロは不器用な人間の生き方を教えてくれた。

とまあ、ネテロ会長について掘り下げて考察しました。

結論を言えば、ネテロは不器用な人間なのだと思います。愚直に一つのことを続けて、一つずつできることを増やしていく。どちらかと言えば凡人タイプの人間ではないかと。

しかし、そう言ったキャラクターが作中でも特段強いポジションに立っていることを見ると、ある意味では勇気づけになるのではないかと感じました。

一つのことを極め続ける中で、人はここまでの領域に達することが出来るんだなと。

こういったことを言えば、

「これは漫画のキャラクターだよ」

という人もいるのかもしれません。しかし現実にもネテロのように一つのことを極め続けて天才を凌駕した人間が結構います。

個人的に松井秀喜のエピソードなんかはいい具体例だと思います。

何をするにも不器用で、プロに入ってからも中学生のようなバッティングをしていた。ただ、他の人が音を上げるような練習を顔色一つ変えずに敢行し日々筆舌しがたい努力を積み重ねていたと聴きます。そして、亀の歩みのように少しずつ強くなっていったらしいです。それが巨人軍でゴジラとも呼ばれ多くの野球ファンを魅了した松井秀喜の裏側なのだと言います。

ちなみに、松井が中学時代使っていたバットは血で赤く染まっていたとのことです。

優秀な人ほど、泥臭い

世の中では天才と呼ばれる人がいますが、そう言った人ほど泥臭くやっているのだと思います。

ちょうど、水面下では醜くもがいている白鳥のようにです。

ただ、世間ではそういった姿を美しいというのだと思います。

ネテロのように一つのことを4年間も掘り下げ続けることは難しいかもしれませんが、それでも、1か月とか、半年ぐらいなら何かしらできることがあるのではないかと思います。

そう言った「良い部分」は漫画という空想の世界から自分の血肉にしていいのではないかと僕は思っています。

最後に

普通のことを普通に続けることは、異常である。

ご清聴ありがとうございました。

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