僕は昔、工場で働いていました。
工場で学んだことはかなり多いです。
工場では、物事を分解して考える癖が身につきます。
僕の場合、工場に入って2年目ぐらいの時、機械を触ることが増えました。そこで、油がどういった風にして機械を循環するのか?とか、一つ一つのパーツがどういった風に作用して、機械を動かしているのか。そしてそれらをばらして、新しいパーツを組み込んで修理する方法。
等々、色々なことを勉強しました。
毎日、油だらけになって、汚れた分学びました。
その経験がすごく有用で、別の仕事をする時に目の前の物事を理解するうえで大きな力になりました。
どんな仕事もそうですが、目の前の仕事にがむしゃらに頑張っていると、それ以外の分野で活用できます。
そういった意味において、僕は20代を工場員で過ごしてよかったと思っています。
それでも、思うのは
工場員じゃなかったら、もっといろいろなことをやれていた
ということです。
さらに、僕がいた工場は中小企業だったこともあり、明らかな無駄も多かったです。
そう考えると、もっと早いタイミングで辞めて、次のステップに進んでいたら良かったかもしれないと思ったりします。
正直な話、工場員で一生を終えたい人なんてあまりいないはず。
今工場で汗水流しながら働いている人は、素晴らしいことなので、そこは継続していきましょう。
しかし、工場で働くことだけに視野を狭めずに色々なことに目を向けていくと、今の苦労が大きな力になるタイミングが来ると思います。
どうせ苦労するのなら、その苦労に見合った成長をしていきたいはずです。
今回は、僕の経験値から工場員について書いていこうと思っています。
- こういった状況なら工場勤務はやめた方がいい
- 工場員をしながら出来る将来役立つこと
- 工場員の経験値を次に活かすために
こういった人間は工場勤務を辞めた方がいい。
冒頭で、工場勤務はためになると書きました。
しかし、向いていない人がいることも確かです。
向いていないからこそ、頑張ることで弱点が埋まって、能力が底上げされる場合も多々あります。
それでも、根本的な能力があまりにも不向きならば、ちょっとだけ進路を変えてみることも悪くないかと思います。
別にすぐに工場は辞めなくても良くて、工場をしながら、自分に向いていることを探せば良い話です。
工場勤務がきつい理由、下記が苦手なら厳しい
工場勤務が厳しい理由は2つです。
- 人間関係
- 作業環境
この2つが挙げられます。
工場と言えば給料が少ないことも一つですが、僕自身の経験から給料の少なさに辞める人は少なく感じます。
1.人間関係
工場の中は閉鎖空間です。
だから、いやでも同僚と顔を合わせないといけません。
僕は内気な方でした。それに加えて、皆が1で出来ることを、2,3の経過があってやっとできる不器用でした。
職場の中で何人かは僕に優しくしてくれるのですが、少し元気が有り余っている方からすると僕はどんくさく感じるようでした。
だから、日々がそれなりに憂鬱だった気がしています。
くわえて、最も厄介なのは、
自分自身が工場内でのポジションを確立しないとやっていけない
ということでしょうか。
工場という場所は微妙に体育会系
工場は肉体労働であることもアリ、けっこうノリやら、そういったものが大事になります。
そう言ったところにおとなしめの人間が入れば、どうなるでしょうか。
頭が良くて、仕事が出来る奴ならば、
「無口な奴」
で済みますが、
仮に仕事が出来なくて、飲み会にも参加できない無能であれば、陰口なんてザラに言われます。
また、上司も体育会系的な人が多く、その流れに賛同して、工場内で集中攻撃を受けるパターンもよくあったりします。
僕自身の経験ですが、本人がいないところで4,5人が集まって陰口大会を開いているところを何度も見かけました。
40代、50代の大人がそういったことをしているところを見ると、適応していけない人には厳しいと感じます。
そういった精神弱者は摩耗していき、会社に行くことに対して億劫になることもなんかも結構あります。
そういった中で、優しい先輩なんかもいたりしますが、そういった先輩の発言権は弱かったりするので、自分でいじられキャラなり、バカキャラなり、演じないと生きていけない場合もあります。
仕事が出来ない人は詰み。
工場で仕事が出来ないと、
怖い先輩に詰められる→委縮する→またミスる→詰められる→委縮する→またミスる・・・・
という、ループが続きます。
ひどい時では、それが延々に続き、最終的に
仕事できないキャラ
として、20代、30代を迎える場合もあります。
そうなれば、仕事を続ける意味がなくなってきますので、毎日、朝仕事に行くことが馬鹿らしくなりますね。
工場は製品を生産し続ける場所ですが、それと同じくらい、うつ病患者も生産し続ける場所だと思っています。
結論。心がすり減って厳しいなら辞めるべき。
人間が仕事をする上で一番大事なものはモチベーションです。
モチベーションが日々キープできる職場なら、視野が広がって色々なものを吸収できます。
だから、日々成長を実感できます。
しかし、どん底の毎日のならば、日々意識するのは
ミスしてはいけない
という、強迫観念です。
これが胸中を支配し続ける場合、その職場では成長が厳しいので退職が得策と結論付けます。
工場勤務の頭おかしい所2.作業環境
作業環境も一つです。
工場というのはどんな場所か?
機械を扱う場所です。
機械を扱う場所では、何が起こるのか。
- 油が霧散します。
- 機械が熱を持ちます。
- 機械から騒音が鳴ります。
- 機械の故障に追われます。
- 作業ミスが生まれ、仕事が遅れます。
ざっくり言えば工場は、人体に良くないことの宝庫なのです。
機械を扱う、と言えば、男の子の憧れです。
しかし、いざ大人の男になってみると、そのデリケートさが嫌というほどに分かります。
操作ミスでぶっ壊れる、ちょっと目を離すと製品の規格を超える。機械ごとに癖がある。
そういった絶え間なく起こる環境変化についていける人間でないと、厳しい職場かと思っています。
工場によりますが、機械を扱うにはセンスがいる。
上の通りです。
工場員は基本的に、人員が足りてないことが多いです。
ですから、ある程度仕事が出来るならば、一人で数台の機械をオペレートするようになるはずです。
そのときに、マルチタスクの仕事が必要となってくるのですが、一つ一つの機械の特徴が違うことがほとんどです。
これは、経年劣化によって、部分部分で部品を変えたりするのと、中には故障しながらも稼働している機械があるからですね。
元は同じ機械でも、長い時間が経つにつれて本来の動きとはかけ離れた挙動を見せる機械が本当に多いです。
工場員はそういった機械ごとの特徴もある程度頭に入れて作業するのです。
だから、割とセンスが必要になります。
失敗を続ける人はいつまでたっても失敗を続けてしまうものです。
努力しようにも不器用の星のもとに生まれたような人がいることもまた事実です。
僕もその部類でしたが、なんとか、克服しました。しかし時間がかかるものです。
負の連鎖
不器用であれば、
仕事でミスする→怒られる→丁寧に仕事しようとする→仕事が遅い、と怒られる→焦る→仕事でミスする→・・・
こういった負の連鎖に陥ってしまいます。学生時代はそれなりにイケている奴だったのに社会人になって根底から自信を砕かれ、燻っている人はたくさんいることでしょう。
そういった人は、ある程度、自身を大きく変える努力をしないことには人生を変えることは難しいと思いますね。
それに加えて、夏は熱く、冬は寒い。
機械は金属です。
ですから、熱伝導率が高く、夏は外気を吸収し熱くなります。
そして、冬は冷えに冷え、工場内に白い息が出るぐらいに冷たくします。
資料を取りに、総務の部屋に行ったりするとエアコンなどがかかっていて
「こいつらだけズリいよ」
と、何度思ったことか、分かりません。
工場勤務をしながら出来ること。
そういった中で、工場勤務をしながら出来ることを僕なりに書いていきたいと思います。
今の現状を変えるうえで、効果的なことは以下の2つです。
- 適応する
- 逃げる
適応する
一番、丸いのがこれだと思います。
工場という場所は多くの人にとって働きにくい場所です。
それでも、頑張り続けていたら、確実に能力は高まります。
僕自身今は、インターネットを使いサイトに人を集めることで収益を得ています。それで生活も工面しています。
その根底にはあるのはやはり、工場で働き続けたことだと思っています。
不器用で日々がからっきしの人でも、自力で抜け出すことが出来れば、一皮むけることも可能です。
実際に僕自身も、けっこうまともな人間になれたし、今は自営業で何とか出来ています。
工場で働いている時は「何とかなる」で乗り切ってた。
なんだかんだ言って、人間は頑張ればその場所で生きていけることが出来ます。
僕は
何とかなるっしょ
で乗り切ってた場面が多かったなと思います。
しかし、中にはうつ病になる人もいます。
その場合は自分と要相談ですし、早めの決断が必要でしょう。
ただ、
大抵の人って頑張り続けていれば、成る様になる、
というのが一人間の経験則です。
勿論、無理は禁物です。
重要なのは他人の目をそこまで気にせずに、とにかく、仕事に対して真摯に向き合うという、当たり前のことだと思っています。
僕が重視していたことは、
他の人がやりたがらないことを徹底する
ということ。
やって普通のこと
機械内の掃除は欠かさずする、機械周りの工具はしっかりと整備しておく、日常点検や指差し呼称を怠らない。
ミスをしたら、変な言い訳をせず
「自分の不注意で、」が大事です。
- 機械が壊れました→×
- 機械を壊しました。→○
しっかり非を認める。それがたとえ、他人に非があったとしても、まず自分の悪い所を自覚し、繰り返さないようにする。
一見するとくだらないことですが、やるだけでだいぶ変わります。
くわえて、日常生活に、「学」を取り入れましょう↓
本を読むだけでもだいぶ違う。
工場勤務で苦しんでいる人は、活字を読み続けること。
とにかく、小説でも、哲学書でも良いので、自分で考える習慣を身に着けてください。
周りに流されて、他人の考えを受け売りにしていると、知らない間に自分の心がめちゃくちゃにされて、立ち直れない状態にさせられていることも少なくないです。
馬鹿にならない方法、まず一つ、
バカにされる状況を作らないことです。
人は、他人に馬鹿だと言われるから、本当に馬鹿になるのです。
そういったこともあるので、ともかく賢くなるために、本を読みましょう。
そして、他人の罵詈雑言に対してバリアを張る方法を身に着けることです。僕がおすすめする本は、
です。
逃げる
上のようなことを書きましたが、逃げることも選択肢に入れましょう。
寧ろ、
「逃げることが出来る」
という選択肢があるから、人は頑張ることが出来ます。
何かしら頑張る時のポイントですが、
失敗した時の逃げ道を作る、
ということは重要なことだと思っています。
退路を断つ、なんて言葉もありますが、こと日常生活を改善していくことにおいてそういった考え方はどうにも、使い物にならない気がします。
日常はマラソンみたいなもので、そういった一時的な頑張り方は、後々大きな反動が返ってきます。
そういったこともあるので、僕自身は
あまりにもデカい壁があるならば逃げることが一つ
と考えています。
工場を辞めても、生きていけるか否か。
さて、逃げると言えば退職することを指します。
しかし、20代や30代で工場を辞めて生きて行けるのか。
という話です。
結論を言えば、案外簡単に生きていけます。
一度、仕事を辞めた時に思ったのですが、
日本というのは弱い人間に優しく出来ている
ということです。
ですから、工場勤務が頭おかしいと思って、辞めた人でも、転職をすることが出来るし、その転職先で自身のスキルを磨くことも出来ます。
僕自身は、アフィリエイトブログの作成やらで独立しましたが、最初の工場を辞めた後は、けっこう転々としていました。
せっかく目があり、脳があるのだから、いろんなものを見よう
いろんな世界を見よう
といえば、意識が高いですが、一度会社を辞めて、他の会社に勤めると自分の常識がいかに狭く、自分が狭い水槽で泳ぐ小魚だったのか理解できます。
僕に言わせれば、人生というのは、経験したもの勝ちです。
確かに、同じ職場で頑張り続け、係長、課長になれば誇らしくもなるでしょう。
しかし、今独立して振り返ってみると、そういった一つの場所で偉くなった人の言葉というのは明確に違和感があるのです。
どこかしらで偏っていて、世間に準じたモノではなく、その会社における正義を掲げそれを組織全体で共有している。
他に会社に行ってみると、常識がちょっと変わります。
そういった経験をしてみると、ちょっとだけ、心が豊かになります。
良い歳をこいて職を転々とする人もいますが、別にそれでもいいと思うのです。
ただ、職を転々とするだけではダメですが、何かしらの目標を決め、例えば副業で月50万稼ぐ、だとか決めておくと、色々な職を経験した知識だとか苦労だとか生きてきたりするのです。
【急務】工場員って転職できるの?転職しやすい年齢、実績、性格【セカンドキャリアの歩み方】
人生、工場だけじゃない。
その昔は、仕事第一、という言葉がありました。
しかし今は、仕事を選べる時代だと思います。
学歴なんかがあれば、便利ですが、学歴なんかなくても稼ぐ方法は沢山あります。
勿論、勉強をする必要がありますが、僕自身は少しずつ頑張っていった結果、今現在はパソコン一台あれば、何とか生活することが出来るようになりました。
行動にはリスクが伴います。
しかし、行動をしないことにも、リスクが伴い、それは明確に時間が浪費される。
ということです。人はどんどん年を取り、体力がなくなります。そこで行動が出来ないと言ったところで、時すでに遅しです。
ですから、リスクをなるべく少なくする手段として、行動をすることが大事なのだと思っています。
自分のことをいじめる先輩が明日、良い先輩になっていることはありません。
また、仕事が出来ないままでいれば、新卒の奴らにも、そのことがばらされて、年下からも笑いものにされるかもしれません。
それは、嫌だ、と思うのですがいかがでしょうか。
ならば、己を磨くか、逃げるか。もしくはその両方を並行するかのに炊くしかないと思うのですが。
弱くても、良いです。
努力して結果が出なければ、逃げればいい。
そのための転職サイトであり、職安です。
使えるものは使い、己の人生を豊かにしていく、泥道を歩いても、それがゴールに通じている道ならば喜んで進んでしかるべきだと僕は思っています。